こんにちは。
スタッフ 里沙です。
前回までのブログでご紹介した住宅の現場にて、
基礎コンクリートの打設を行いました。
この住宅は木造ですが、
鉄筋コンクリートの基礎は各構造に共通する部分。
クリニックの建物でも同様の工事監理を行っていますので、
ご参考までに現場の様子を報告いたします!
前回のブログ:「基礎鉄筋の配筋検査」
コンクリート打設に先だち、
まずはコンクリートの材料検査です。
1.所定の強度が出ているか
2.硬さは適切か
3.空気量は適切か
4.塩分量は規定値内か
これらの項目について検査します。
コンクリート試験場の担当の方が現場に来て
ミキサー車からサンプルを採取し...
このような「試験セット」を作ってくださいます。
それでは、各検査の測定内容です。
1.所定の強度が出ているか
これは厳密には、当日の現場ではまだわかりません。
円柱型の容器にサンプルを採取し、
適切な日数(4週間)を経て固まったものを
試験場の機械にて「つぶして」
圧縮強度を確かめるのです。
この日はミキサー車単位で発行される
コンクリート伝票により、
設計通りの配合で製造されたかを確認しました。
2.硬さは適切か
「スランプ」といって、コンクリートを盛ったものが
元の位置から「だれて」下がった分の高さを計測します。
計測値は、
大きすぎても(柔らかすぎても)
小さすぎても(硬すぎても)いけません。
今回の設計スランプは15cm。
実物は±2.5cmまでが許容値とされています。
計測値は14.5cm(-0.5cm)で、合格です。
3.空気量は適切か
適度な空気量はコンクリートを扱いやすいテクスチャにして、
施工性を高めてくれます。
今回使用の普通コンクリートでは、
空気量は4.5%±1.5%と定められています。
計測値は4.8%(+0.3%)で、合格です。
4.塩分量は規定値内か
基礎鉄筋の塩害によるサビを防ぐため、
コンクリートに含まれる塩化物イオン量は
「1立方メートルあたり0.30kg以下」
と定められています。
今回の計測値は0.019kg/㎥。
まったく問題ありません。
なお、コンクリートに混ぜる骨材には砂利等を用いるのですが、
海に近い土地の砂利などを用いると
この数値が高く出てしまいます。
「浜松あたりは天竜の川砂利を骨材に使うから安心だよ」
と、以前現場の方が教えてくれました。
材料検査も滞りなく完了し、
底盤と立ち上がり部の2回に分けて、コンクリート打設が完了。
この後はいよいよ木材を運び込み、
基礎の上に組み上げていきます。
今後のレポートも、どうぞお楽しみに!
(スタッフ:里沙)