WARAKUSHA

2021.02.26

「適性価格」重視派に。設計事務所に医院新築を依頼する3つのメリット

0. 医療福祉施設を依頼する2つのルート

医院建築(クリニック)や福祉施設の新築を考える際、
大きく2つの依頼先が考えられます。

A:設計施工会社・ハウスメーカー
 設計から施工までを1社で行うスタイル。
 多くが大手企業であり、
 品質・対応ともに安定したイメージが人気です。

B:設計事務所
 設計事務所が作成した設計図書を元に、
 建設会社を入札・紹介等により決定。
 デザインが自由であることをメリットとして挙げられる方が多いのではないでしょうか。

両者には多くの違いがありますが、
意外と知られていないのが
設計事務所に依頼すると、

1.低コストでデザイン性の高い建物が建てられる
2.設計者本人との綿密な打合せが行われる
3.第三者目線で工事をチェックし、建物の品質を担保する

という3つのメリットが得られる点です。
これには具体的にどのような背景があるのか、
ひとつずつお話ししていきます。

【目次】
1. 低コストでデザイン性の高い建物が建てられる
2. 設計者本人との綿密な打合せが行われる
3.第三者目線で工事をチェックし、建物の品質を担保する

1. 低コストでデザイン性の高い建物が建てられる

 

【競争×見積精査で価格が下がる】


A:設計施工会社・ハウスメーカーに依頼する場合には
各社が間取りから材料、機器、工法等まで
すべて社内標準仕様で見積を作成します。
そのため、複数社から相見積を取っても
同じ条件での工事費比較ができません。
なお、設計料を格安または無料とするケースもありますが、
設計という作業は必ず発生しますので、
別の項目に計上されていることも考えられます。

一方で
B:設計事務所に依頼する場合だと、
設計者の作成した設計図書一式をもとに
原則として複数の建設会社に見積を依頼します。
これにより競争原理が働き、
価格を抑えることができるのです。
さらに、第三者である設計者が見積明細をすべてチェックしますので
見積内容と工事費の妥当性を公正に精査・指摘できます。
よって、入札形式をとらずに
1社のみに見積依頼する場合においても、
計画の初期段階から正確なコストコントロールが可能です。

工事費を予算内に納めるため、
場合によっては減額提案や設計変更を通じて
精度の高い工事費の調整を行います。

プロジェクトの内容に応じて、
お金をかけたい・かけるべき箇所と
コスト削減のできる箇所を明確にしながら
コストパフォーマンスの高い建物を建てられることが
B:設計事務所が新築を主催するメリットです。

 

【営業がいない、展示場がない、CMしない】


多くのA:設計施工会社・ハウスメーカーには
営業職の社員がいて、展示場があり、
TVCMや新聞・チラシ等の広告を出しています。
ご想像の通り、これらにかかる経費は膨大な金額です。

B:設計事務所であるWARAKUSHAは、
建築士4人から成る設計事務所です。
営業担当もいなければ、展示場も広告出稿もありません。
お施主様にとって不要な経費が建設費に反映されることなく、
トータルコストが下がる構造になっているのです。

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【デザイン性の高さ≒施工技術の高さ】


A:設計施工会社・ハウスメーカーの設計は
ある程度規格化されており、
工法やデザイン、使用材料等あらゆる面に
制約が生じる場合があります。
もし対応できたとしても、
慣れていない工法や材料では
施工の品質が担保できない、価格が割高になるなどの
デメリットを考慮する必要があります。
また、ハウスメーカーによっては
規格化された部材を組み立てるなど、
将来の改修や増改築が困難な工法を用いる可能性があります。

B:設計事務所から工事見積を依頼する相手は、
例えばWARAKUSHAの場合、
長年の実績の中からご推薦する建設会社様です。
設計図書をすべて読み込み積算された見積は、
工事費内訳の透明性が高いだけでなく、
高い施工技術を持ち、
デザイン性が高く複雑な建物の建設が
可能である証でもあるのです。

2. 設計者本人との綿密な打合せが行われる

A:設計施工会社・ハウスメーカーによる
クリニックの設計施工の場合、
設計打合せには営業担当が出向き、
お施主様は設計者と顔を合わせないまま
建物プランが進められる場合があります。
打合せ回数についても全体的に最小限に抑えられ、
ある程度画一化したデザインや機器類から
仕様を選択し、
スピード重視で建設が進みます。

一方でB:設計事務所の場合には、
専門家である設計者が直接お施主様との打合せに出向き、
頻度もかなり密に行われます。
WARAKUSHAでも打合せは所長の山﨑が直接行い、
設計から建物完成までの期間中、各段階に応じて
お互いの意図や認識、各種調整事項を
対面・メール等の複数手段を組み合わせながら
プロジェクトを進めています。

また、土地探しからご相談いただく場合には
設計者本人が建築法規をふまえた上で土地を見るため、
計画の早期から建物のボリュームや駐車計画の概要を
知ることができるというメリットがあります。

本来、設計には表情や言葉選びなどの微妙なニュアンスが
非常に重要な要素として関わるもの。
設計者がお施主様とどれだけ密にコミュニケーションを取ったかが
建物の完成精度を左右するものと考えます。

3.第三者目線で工事をチェックし、建物の品質を担保する

建物の工事が設計通りにできているか
図面等の設計図書と照合する行為を「監理」と言い、
法律でも義務付けられています。

A:設計施工会社・ハウスメーカーの場合には、
工事も監理も同じ社内で行います。
極端な話ですが、
社内調整のうえ不適切な工事や材料変更が行われたとしても
お施主様が気付くことは非常に困難です。

B:設計事務所が工事監理を行う場合、
第三者である専門家としての立場から、
工事が適切に行われているかを客観的に監理します。
建物の構造に関わる項目の検査はもちろん、
細かな部材の納まりや仕上げのニュアンスまで、
お施主様の代理人としてシビアな目で完成まで対応します。

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4. まとめ

クリニック等の医院建築や福祉施設を新築する際、
主に
A:設計施工会社・ハウスメーカー
B:設計事務所
という2通りの依頼ルートがあることと、
それらの違いについてご紹介致しました。
第三者である設計事務所が工事を主催することで、
工事金額と工事品質の両面にて
公正な内容の精査を行うことができます。

今回写真でご紹介した事例は
山﨑が競争入札施工会社の選定や説明会の企画を行い、
設計から完成まで責任をもって担当させていただいた
クリニック様です。

無料進呈の「医療・福祉施設設計事例集」でも詳しくお伝えしております。
ぜひ、資料請求からお申込みください。

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今回ご紹介の事例       

ハーモニーファミリークリニック様

この記事は私が書きました

WARAKUSHA代表 一級建築士・管理建築士

山﨑 正浩

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